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セント ノーバート大学、Google Workspace でコラボレーション、コミュニケーション、情報共有を容易に実現

柔軟性のないメールシステムと非効率的なプロセスのためにスムーズなコミュニケーションと情報共有が妨げられてたセント ノーバート大学では、Google Workspace に移行し、カスタム アプリケーションを構築することで、学生がどの端末からでも課題やメールにアクセスできるようになったほか、教職員の時間が節約され、業務ミスも減りました。

学生数は少ないものの、セント ノーバート大学(SNC)の学生と教職員は、紙ベースのプロセスと古いメールシステムや生産性ツールのせいで、部門を超えたコラボレーションが妨げられていると感じていました。そこで、教育 IT 技術者のベン ホマーディング氏をはじめとする IT リーダー陣は、学生と教員が手軽にコラボレーションしたり、情報を正確かつ迅速に共有したりできるようにするため、クラウドベースのツールへの移行を検討しました。

「Google に移行する前は、オンプレミス型の独自のメールシステムを使用し、ファイルもすべて学内のサーバーに保管していました」と語るホマーディング氏。「しかし、協調や連携はあまりうまくいっていませんでした。文書はメールで回覧されていたので、すべての人に行き渡らないこともあったくらいです。」また、大学事務局はコースの説明文の収集や更新に紙のフォームを使用していたので、その煩雑な作業が遅延や間違いを生む原因になっていました。

「Google を採用したのは、その年だけでなく、その後何年にもわたって学生が必要とする機能を提供できると考えたからです。」

Ben Hommerding, 教育 IT 技術者, セント ノーバート大学

あらゆるものを保存し、どこからでもアクセスできるストレージ

Hommerding 氏は「学内全体とドキュメントを共有できる機能など、Google Workspace のさまざまなメリットは、皆に驚きをもって迎えられました」と語ります。たとえば、Google ドキュメントでは、学生が課題に取り組んでいる途中に教員が直接コメントし、リアルタイムで指導にあたることができます。

また、教員たちは Google ドライブを使って授業に必要なドキュメントを保存するようにもなりました。「以前は、学外や自宅でドキュメントをダウンロードするのは無理なことでしたが、今では、すべてのファイルにどこからでもアクセスできるようになりました」とホマーディング氏は語っています。

「あらゆるファイルにどこからでもアクセス」という方針は、学生と教員が各自の端末を持ち込む SNC の新しい BYOD(Bring Your Own Device)プログラムの一環で、大学では教員のパソコンもノートパソコンに置き換えました。「BYOD の方針に移行するためには、使用している端末の種類にかかわらず Google Workspace からコンテンツを共有できるようにするための方策が必要です。だからこそ、Google が最適であると考えたのです」とホマーディング氏は語っています。

一方、事務局では Google チームドライブをドキュメントの共有ストレージとして利用しています。チームドライブに保存したファイルは個人ではなくグループに属するため、就職活動中の学生のファイルをチームドライブに保存してもらうようにしたところ、学生の採用状況が把握しやすくなりました。

一般的な事務プロセスを迅速化し、正確さを向上させる

SNC の IT サービスチームは、大学のコースカタログの更新作業を改善するために、Apps Script を使ってカスタムの Google Workspace コードを構築しました。このコードは Google フォームからコースの説明を収集し、その情報を Google ドキュメントや Google スプレッドシートに挿入することができます。このアプリケーションにより、内容変更や新しいコースの承認プロセスが簡素化されたため、承認担当者と教員はプロセスの進捗状況をすぐに確認できるようになりました。また、ホマーディング氏は現在、学生アルバイトの手を借りつつ、早期アクセス プログラム(EAP: サービスの正式リリース前にユーザーにサービスをテストしてもらい、フィードバックを提供してもらう Google の試験運用プログラム)の一環として、これらのプロセス向けに App Maker をテストしています。EAP で得られたフィードバックは、ユーザーのニーズに合わせてサービスを改善、調整するのに利用されます。

ホマーディング氏のカスタム Google Workspace コードが完成した後、事務局で Google ドキュメントを使ってコースカタログを作成したところ、新しいプロセスによりメールで何度もやり取りする手間や間違いの修正が省かれたため、カタログ作成にかかる時間が短縮されました。「新しいプロセスは事務局に大好評でした」とホマーディング氏は述べています。

Google フォームも、事務員が短期間で正確に情報収集するのに役立っており、特にコミュニティ活動の促進に取り組む学内の「コミュニティ サービスと学習のためのストゥルツル センター」で重宝しています。

「ここでは単発のサービス イベントを数多く運営しているため、Google フォームを利用するようになる前の参加者登録は手間のかかる作業でした」と話すのは、コミュニティ活動コーディネーターのスーザン アンゴリ氏。昨年、ストゥルツル センターはキング牧師記念日のイベントの準備を進めるにあたって、学生ボランティアの登録プロセスの改善を検討しました。その結果、アンゴリ氏は Google フォームのアドオン「Choice Eliminator」を使い、特定の会場や時間帯で学生ボランティアの登録数が定数に達した場合に、フォームから該当する選択肢が自動的に削除されるようにしました。

SNC の IT サービスチームでも、Google Workspace と App Maker を使用して学内の Tech Bar(学生と教職員に IT トレーニングとサポートを提供する新しいサービス)の登録手続きと修了証発行プロセスを簡素化しています。大学のクラスの課題の中には、学生が Tech Bar のワークショップに参加し、ブログや動画の作成といった特定のスキルのトレーニングを修了したことを示すよう義務付けるものがあります。

そこで、ホマーディング氏は App Maker を使い、Tech Bar 向けのカスタム アプリケーションを構築しました。このアプリケーションでは、Tech Bar のインストラクターが学生のトレーニング修了証を教員に送信できるほか、学生がインストラクターを評価することも可能です。Tech Bar では現在、ワークショップのスケジュール管理に Google カレンダーの予約枠機能を使用していますが、ホマーディング氏は今後、予約スケジュール管理システムも追加する計画です。

未来を見据えた取り組み

SNC は Google Workspace の導入により、コラボレーションとアクセスのしやすさが単なるオプションではなく、必須となる未来に備えていると言うホマーディング氏。そのために、IT チームによるメンテナンスが必要なサーバーやツールへの依存も減らしています。「最近、大学で停電がありましたが、スマートフォンやアクセス ポイントを使ってメールやドキュメントを送信することができました。これは、以前のメールシステムでは不可能だったことです。」

未来に備えるためには、学生がすでに使用しているツールを採用して、導入期間を最小限に抑えられるようにすることも大切です。「SNC のデータによると、新入生の 90% はすでに Google のサービスを利用しています」と語るホマーディング氏。教員が Google Workspace を使って教材を共有したり、オンライン ミーティングの予定を組んだりすれば、学生はコラボレーション型の学習環境にすぐに適応できるはずです。

SNC の有効性調査部では、学生のキャリア準備に対する大学の支援状況を調査するために、学生の就職先や進学先についてのデータ分析で Google Cloud の BigQuery をテストしています。

ホマーディング氏は、職員による調査データの共有や大学の実績分析をサポートするために、他の Google Cloud ツールを利用することも検討しています。

「Google を採用したのは、その年だけでなく、その後何年にもわたって学生が必要とする機能を提供できると考えたからです」と話すホマーディング氏は次のように締めくくっています。「教員が学生との緊密性を高め、職員がより良いサービスを提供することができれば、我々は競争の激しい大学教育市場で優位に立つことができると思います。」

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